概要
適格請求書の発行開始日までに必要な事前準備について記載します。
適格請求書の発行開始日付や基本設定
［導入処理 - 運用設定 - 会社機能設定］メニューの［インボイス設定］ページで、設定します。
適格請求書の発行開始日付とインボイス登録番号を設定する
適格請求書の発行開始日付と、請求書／納品書に印字する自社のインボイス登録番号を設定します。
「インボイス対応する」は、初期でチェックが付いています。
開始日付
2023年10月 1日が初期でセットされています。任意の日付に変更できます。
開始日付以降、適格請求書を発行できます。
インボイス登録番号
インボイス登録番号を設定すると、開始日付より前でも請求書や納品書などにインボイス登録番号を印字できます。
得意先に、事前に自社のインボイス登録番号を通知できます。
適格請求書内で税抜明細／税込明細が混在している場合の、消費税計算方法を設定する
適格請求書の要件を満たすために、1枚の適格請求書内で税抜と税込の明細が混在している場合は、どちらかに統一してから消費税を計算します。
また、統一時（値決め時）の計算の過程で、端数処理するかどうかも設定します。
| 参考 | 値決め時の端数処理をする場合は、得意先の消費税端数処理の設定にしたがって計算されます。 |
明細ごとの消費税の積み上げについて設定する
税額通知が「4：明細単位」のまま伝票を登録すると適格請求書の要件を満たせないため、伝票登録時にチェックできるように設定します。
当方負担手数料の取り扱いについて設定する
振込手数料が当方負担の場合に、手数料をどのように扱うかを設定します。
この設定は、適格請求書内の消費税の計算対象となるかどうかに影響します。
| 立替処理 |
今までと同様に、手数料は消費税額の計算対象額に含めません。 |
|---|---|
| 売上値引処理 |
手数料を売上値引きとして扱うため、消費税額の計算対象額に含めます。 |
発行した適格請求書（写し）のPDFファイルを保存するかを設定する
納品書や請求書を交付する際に、写しをPDFファイルで保存するかどうかを設定します。
当製品で、電子帳簿保存法に対応した運用をしている場合は、「写しのＰＤＦ保存」を「1：する」に変更します。
「写しのＰＤＦ保存」を「1：する」に変更すると、発行時に指定したフォルダにPDFファイルが保存されます。
税務調査などで修正前の適格請求書の写しの提出を求められた場合に、保存された写しのPDFファイルを提出します。
写しのPDFファイルは、以下の命名規則で自動的に設定されます。
- 納品書「納品書_伝票No._伝票日付_得意先コード_得意先名＋敬称_処理年月日時刻.pdf」
- 請求書「請求書_請求No._請求書発行日_請求先コード_請求先名＋敬称_処理年月日時刻.pdf」
得意先ごとにどの書類を適格請求書にするかを設定する
どの書類を適格請求書にするかを決定したら、［導入処理 - 得意先登録 - 得意先登録］メニューの［請求］ページで、記載要件（1枚の適格請求書につき、税率ごとに消費税の計算と端数処理は1回）を満たすように、税額通知を設定します。
| インボイス | 税額通知 |
|---|---|
| 明細請求書 | 「明細請求書単位」または「請求書単位」 |
| 納品書 | 「明細伝票単位」または「伝票単位」 |
| 納品書＋伝票請求書 または 納品書＋合計請求書 （税率ごとに合計した消費額及び適用税率を請求書に印字する場合） |
「明細請求書単位」または「請求書単位」 |
| 納品書＋伝票請求書 または 納品書＋合計請求書 （税率ごとに合計した消費額及び適用税率を納品書に印字する場合） |
「明細伝票単位」または「伝票単位」 |
- スポット得意先については、「6：明細伝票単位」を設定します。
- 税額通知が「4：明細単位」の場合は、適格請求書の要件を満たさないため、上の表にしたがって税額通知を変更します。
得意先ごとの税額通知の設定を切り替えるタイミング参考 - 「5：明細請求書単位」と「1：請求書単位」の違い
どちらも請求書ごとに消費税が計上されます。
ただし、「5：明細請求書単位」では、明細ごとに仮の消費税が計上されます。そのため、請求締めをする前に、管理資料で商品ごとに仮の消費税を確認できます。 - 「6：明細伝票単位」と「0：伝票単位」の違い
どちらも伝票ごとに消費税が計上されます。
ただし、「6：明細伝票単位」では、明細ごとに仮の消費税が計上されます。そのため、管理資料で商品ごとに仮の消費税を確認できます。また、消費税明細を入力しなくても消費税が自動的に計算されます。
税額通知の設定を「4：明細単位」から変更する場合は、請求締めが終わったタイミングで変更します。
例 15日締めの場合に、税額通知の設定を「5：明細請求書単位」に変更する場合
9月15日までの期間の請求締めをした後、10月15日までの請求締めをするまでに、税額通知の設定を変更します。
10月15日までの請求締めをする時点での税額通知の設定で消費税を計算するので、税額通知を変更する前に、 9月16日以降の伝票を登録しても問題ありません。 - 「5：明細請求書単位」と「1：請求書単位」の違い
適格請求書に「インボイス登録番号」を出力する
専用用紙／オリジナルフォームで、「インボイス登録番号」を出力する手順について説明します。
開始日前であっても「インボイス登録番号」を出力できるので、あらかじめ得意先に自社のインボイス登録番号を通知できます。
請求書・納品書のフォームが専用用紙かオリジナルフォームかを確認する
請求書・納品書の発行時に指定しているフォームのコードで確認できます。
フォームのコードを確認する手順は、こちらをご参照ください。
| フォームのコード | フォームの種類 |
|---|---|
| 0001～0999 | 専用用紙 |
| 1000～9999 | オリジナルフォーム |
専用用紙の場合（フォームのコードが「0001～0999」の場合）
適格請求書発行時に、インボイス登録番号を出力する設定をします。
- 請求書の場合
［販売管理 - 請求締処理 - 請求書発行］メニューの［出力設定］ページで［出力項目］ボタンをクリックし、［全般］ページの「自社情報（インボイス登録番号）」で「出力する」を選択します。
「納品書＋合計請求書」を適格請求書として発行する場合は、要件を満たすために［合計請求書］ページの「請求期間」で「出力する」を選択します。 - 納品書の場合
［販売管理 - 売上処理 - 売上伝票］メニューの［売上伝票 - 納品書発行条件設定］画面で、［項目設定］ページの「印字項目」にある「自社情報（インボイス登録番号）」にチェックを付けます。
オリジナルフォームの場合（フォームのコードが「1000～9999」の場合）
［オリジナルフォーム］の各メニューで、「インボイス登録番号」を配置します。
手順の詳細は、こちらをご参照ください。
| 参考 |
|
「納品書＋合計請求書」を適格請求書として発行する場合は、要件を満たすために「請求期間」も配置します。
こんなときは
直送先への納品書に出力する得意先のインボイス登録番号を登録する
直送先への納品書の差出名に印字する得意先が適格請求書発行事業者の場合に、適格請求書の記載要件を満たすために、［導入処理 - 得意先登録 - 得意先登録］メニューで得意先のインボイス登録番号を登録します。
［導入処理 - 得意先登録 - 得意先一括登録］メニューで、得意先のインボイス登録番号を一括で登録できます。
税額通知が「5：明細請求書単位」の場合に、請求内訳ごとの鑑の「消費税額等」に外税を加算する
税額通知が「5：明細請求書単位」で、請求書の請求内訳ごとに鑑を出力する場合に、鑑の「消費税額等」に外税（税抜明細の消費税額）を加算できます。
以下の手順で設定します。
- ［販売管理 - 請求締処理 - 請求書発行］メニューの［出力設定］ページで［内訳出力方法］ボタンをクリックします。
- ［請求書発行 - 内訳出力方法］画面が表示されたら、［明細請求書・伝票請求書］ページまたは［合計請求書］ページの「内訳ごとの鑑の消費税額への外税加算」で、「する」を選択します。
なお、内税は必ず加算されるので設定は不要です。