未成工事支出金科目において、会計帳票と原価帳票の金額が一致しない場合の金額の確認方法について記載しています。[導入処理 - 会計期間設定 - 原価管理設定]メニューの「入力科目設定」の設定が「1:未成工事支出金科目から入力する」の場合の対処方法です。
合計残高試算表の「未成工事支出金計」の残高と、工事一覧表の【未成合計】の「原価計」の合計金額が不一致の場合を説明します。
操作手順
1.集計条件を一致させて、比較する
① 合計残高試算表の集計条件を確認し、出力する
- [会計帳票 - 合計残高試算表 - 合計残高試算表]メニューを選択します。
- [合計残高試算表 - パターン選択]画面で、パターンを選択します。
パターンを登録していない場合は、表示されません。そのまま、3. へ進みます。 - 条件を設定します。
- 集計期間を[工事一覧表]メニューと一致させます。
- 税処理を[工事一覧表]メニューと一致させます。
- サブマスター(工種)などが指定されていないかを確認します。
- [画面]ボタンをクリックします。
- [未成工事支出金明細書]ページをクリックします。
② 工事一覧表の集計条件を確認し、出力する
- [原価帳票 - 工事別原価帳票 - 工事一覧表 - 工事一覧表]メニューを選択します。
- [工事一覧表 - パターン選択]画面で、パターンを選択します。
パターンを登録していない場合は、表示されません。そのまま、3. へ進みます。 - [工事一覧表 - 条件設定]画面で、条件を設定します。
- 集計期間は[合計残高試算表]メニューと一致させます。
- 集計方法は「累計」を選択します。
- 完成区分は「未成」を選択します。
- 税処理は[合計残高試算表]メニューと一致させます。
- 工事出力設定は「原価管理項目区分に金額がある工事だけ出力する」を選択します。
- 「コードが[0]の工事を表示する」のチェックを外します。
- サブマスター(工種)などが指定されていないかを確認します。
- [画面]ボタンをクリックします。
③ ① 合計残高試算表と② 工事一覧表を比較する
① 合計残高試算表の「未成工事支出金計」の残高と、② 工事一覧表の【未成合計】の「原価計」を比較します。
一致しない場合は、次の「2. 工事が指定されていない未成工事支出金科目の金額を確認する」に進みます。
2. 工事が指定されていない未成工事支出金科目の金額を確認する
工事が指定されていない未成工事支出金科目の金額を確認します。
工事が指定されていない未成工事支出金科目の金額がある場合は、会計帳票と原価帳票で金額が一致しません。
- [会計帳票 - 合計残高試算表 - 合計残高試算表]メニューを選択します。
- [合計残高試算表 - パターン選択]画面で、パターンを選択します。
パターンを登録していない場合は、表示されません。そのまま、3. へ進みます。 - [合計残高試算表 - 条件設定]画面の[工事]ページで、対象指定条件を設定します。
- 「工事・区分を指定する」にチェックを付けます。
- 対象指定は「工事」を選択します。
- 0 を入力して、「その他」を指定します。
- [画面]ボタンをクリックします。
- [合計残高試算表]画面で、未成工事支出金科目に金額があるかを確認します。
- 金額がない場合
「3. 完成工事に、未成工事支出金科目の金額が残っていないかを確認する」に進みます。 - 金額がある場合
該当行を選択して、[F6:ジャンプ]を押します。
- 金額がない場合
- [元帳]画面で、該当行を選択して[F6:ジャンプ]を押します。
- [仕訳処理]画面で、工事を入力します。
- [F9:修正]を押します。
- 工事を入力します。
- [合計残高試算表]画面で、[F8:再集計]を押して、未成工事支出金計の金額が 0 円になっていることを確認します。
再度、合計残高試算表の「未成工事支出金計」の残高と、工事一覧表の【未成合計】の「原価計」の合計金額を比較します。
まだ合計残高試算表と工事一覧表で金額が一致しない場合は、次の「3. 完成工事に、未成工事支出金科目の金額が残っていないかを確認する」に進みます。
3. 完成工事に、未成工事支出金科目の金額が残っていないかを確認する
すでに完成している工事に、未成工事支出金科目の金額が残っている場合は、金額が一致しません。
[工事原価集計表]メニューで、完成工事に未成工事支出金科目の金額が残っているかを確認し、原因別に修正します。
工事原価集計表で工事を特定する
- [原価帳票 - 工事別原価帳票 - 工事原価集計表]メニューを選択します。
- [工事原価集計表 - パターン選択]画面で、パターンを選択します。
パターンを登録していない場合は、表示されません。そのまま、3. へ進みます。 - [集計体系選択]画面で、「科目体系で表示」を選択します。
- [OK]ボタンを押します。
- 条件を設定します。
- 集計期間は[合計残高試算表]メニューと一致させます。
- 集計方法は「累計」を選択します。
- 完成区分は「完成」を選択します。
- 税処理は[合計残高試算表]メニューと一致させます。
- サブマスター(工種)などが指定されていないかを確認します。
- [画面]ボタンをクリックします。
- [工事原価集計表]画面で、完成工事に未成工事支出金科目の金額が残っているかを確認します。
- 金額が残っていない場合
「4. 未成工事に原価科目の金額が計上されていないかを確認する」に進みます。 - 金額が発生している場合
該当する金額を選択して、[F6:ジャンプ]を押します。
- 金額が残っていない場合
- [元帳]画面で、[F6:ジャンプ]を押します。
- [仕訳処理]メニューで、以下のいずれかの方法で対応します。
- [F9:修正]を押して、未成工事支出金科目を原価科目に変更する。
- [振替処理 - 完成振替]内のメニューで未成工事支出金科目を原価科目に振り替える。
再度、合計残高試算表の「未成工事支出金計」の残高と、工事一覧表の【未成合計】の「原価計」の合計金額を比較します。
まだ合計残高試算表と工事一覧表で金額が一致しない場合は、次の「4. 未成工事に原価科目の金額が計上されていないかを確認する」に進みます。
4. 未成工事に原価科目の金額が計上されていないかを確認する
未成工事に、原価科目の金額が計上されている場合は、会計帳票と原価帳票で金額が一致しません。
[原価帳票 - 工事別原価帳票 - 工事原価集計表]メニューで未成工事に原価科目の金額が計上されていないかを確認します。
工事原価集計表で工事を特定する
- [原価帳票 - 工事別原価帳票 - 工事原価集計表]メニューを選択します。
- [工事原価集計表 - パターン選択]画面で、パターンを選択します。
パターンを登録していない場合は、表示されません。そのまま、3. へ進みます。 - [集計体系選択]画面で、「科目体系で表示」を選択します。
- 条件を設定します。
- 集計期間は[合計残高試算表]メニューと一致させます。
- 集計方法は「累計」を選択します。
- 完成区分は「未成」を選択します。
- 税処理は[合計残高試算表]メニューと一致させます。
- サブマスター(工種)などが指定されていないかを確認します。
- [画面]ボタンをクリックします。
- [工事原価集計表]画面で、未成工事に原価科目の金額が計上されているかを確認します。
- 金額が残っていない場合
「5. その他」に進みます。 - 金額が発生している場合
該当する金額を選択して、[F6:ジャンプ]を押します。
- 金額が残っていない場合
- [元帳]画面で、該当行を選択して[F6:ジャンプ]を押します。
- [仕訳処理]画面で原価科目を未成工事支出金科目に変更します。
- [F9:修正]を押します。
- 原価科目を未成工事支出金科目に変更します。
再度、合計残高試算表の「未成工事支出金計」の残高と、工事一覧表の【未成合計】の「原価計」の合計金額を比較します。
まだ合計残高試算表と工事一覧表で金額が一致しない場合は、「5. その他」に進みます。
5. その他
「4. 未成工事に原価科目の金額が計上されていないかを確認する」までで金額が一致しない場合は、以下の内容をご確認ください。
- 前期末時点で、会計帳票と原価帳票の金額が一致しているか
- [導入処理 - 残高入力 - 導入前金額入力 - 導入前実績金額入力]メニューで、導入前実績金額が正しく入力されているか
- [導入処理 - 原価管理体系登録 - 原価管理項目登録]メニューで、原価管理項目が正しく設定されているか
- [導入処理 - 工事関連登録 - 工事登録 - 工事登録]メニューで、進行基準の工事が登録されていないか
- [導入処理 - 工事関連登録 - 工事登録 - 工事登録]メニューで、工事の完成日が正しく設定されているか