回答
社員が死亡退職した場合は、死亡日までに支給している給与(賞与)に対して年末調整処理を行います。税務署・市区町村に提出する源泉徴収票は、死亡退職に伴う年末調整を行ったものを提出します。
死亡日より後に給与(賞与)支給がある場合は、相続財産扱いとなるため、[社員情報 - 社員情報登録 - 社員情報登録]メニューの課税区分を変更して処理する必要があります。
死亡日より後に給与支給がない場合
1. 退職処理する
[社員情報 - 社員情報登録 - 社員情報登録]メニューの[基本]ページで該当社員の退職年月日を入力し、退職区分を「3:死亡退職」に変更して登録します。
2. 年末調整する
[年末調整 - 年末調整処理 - 年末調整処理]メニューで、以下の手順で登録します。
- [年末調整処理 - 条件設定]画面の[基本設定]ページで、以下を選択します。
- 処理方法に「入力・計算を同時に行う<即時計算>」を選択します。
- 年末調整方法に「単独年調」を選択します。
- [入力設定]ページで「〇年〇月〇日以降に退職した社員を含めて入力する」にチェックを付け、退職年月日を入力します。
- [OK]ボタンをクリックし、該当の退職社員を表示します。
- 死亡日までに支払った保険料や、配偶者(特別)控除、所得金額調整控除を受ける場合は、提出区分や金額等を入力します。
調整額がある場合は、[F9:給料調整]を押して入力します。 - [F12:登録]を押します。
3. 源泉徴収票を確認・印刷する
[年末調整 - 源泉徴収票 - 源泉徴収票]メニューで、以下の手順で確認・印刷します。
参考 | 退職社員用の源泉徴収票は、[管理資料 - 源泉徴収票[退職社員用]]メニューからも印刷できます。 |
- [源泉徴収票 ‐ 条件設定]画面の[基本設定]ページの入力対象で、「退職社員」にチェックを付けます。
- [OK]ボタンをクリックし、該当の退職社員を表示して内容を確認します。
また、画面を一番下までスクロールして、死亡退職欄に「〇」が表示されていることを確認します。 - [F2:印刷]を押します。
- [源泉徴収票 ‐ 印刷条件設定]画面の[基本設定]ページで、以下を設定します。
- 印刷対象の「退職社員」にチェックを付けます。
- 退職社員が複数いる場合は、範囲指定します。
- [印刷]ボタンをクリックします。
死亡日より後に給与支給がある場合
実務について
死亡日より後に給与(賞与)を支給する場合は、以下のように取り扱います。
- 死亡日より後に支給される給与(賞与)は、相続財産扱いとなります。
そのため、給与所得に算入せず、所得税も課税しません。 - 死亡日より後に支給される給与(賞与)は、死亡退職時の年末調整には含めません。
年末調整には、死亡日より後に支給された給与(賞与)で控除される社会保険料(健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・厚生年金基金・雇用保険料)も含めません。
例 |
死亡日 7月 5日
|
1. 退職処理する
[社員情報 - 社員情報登録 - 社員情報登録]メニューで以下を設定し、登録します。
- [基本]ページで該当社員の退職年月日を入力し、退職区分を「3:死亡退職」に変更します。
- [給与・単価]ページで、課税区分を「6:課税不要」に変更します。
2. 給与(賞与)支給する
[給与賞与 - 給与処理 - 給与処理]メニューまたは[給与賞与 - 賞与処理 - 賞与処理]メニューで、死亡日より後に支給する給与(賞与)処理を行います。
3. 課税区分を「1:甲欄」に変更する
給料等調整入力や年末調整処理できるようにするために、[社員情報 - 社員情報登録 - 社員情報登録]メニューの[給与・単価]ページで、該当の退職社員の課税区分を「1:甲欄」に戻します。
4. 死亡退職後に徴収した社会保険料を調整する
[年末調整 - 給料等調整入力 - 給料等調整一括入力]メニューで、死亡退職後に支給した給与(賞与)処理の社会保険の金額を差し引きます。
- [給料等調整一括入力 ‐ 条件設定]画面で「〇年〇月〇日以降に退職した社員を含めて入力する」にチェックを付け、退職年月日を入力して[OK]ボタンをクリックします。
- 死亡退職後に支給した給与(賞与)処理の社会保険料を差し引きます。
5. 年末調整する
[年末調整 - 年末調整処理 - 年末調整処理]メニューで、以下の手順で登録します。
- [年末調整処理 - 条件設定]画面の[基本設定]ページで、以下を選択します。
- 処理方法に「入力・計算を同時に行う<即時計算>」を選択します。
- 年末調整方法を選択します。
- 給与年調
最後の支払いが給与の場合に、給与で過不足税額を精算する場合 - 賞与年調
最後の支払いが賞与の場合に、賞与で過不足税額を精算する場合 - 単独年調
最後の支払いが給与または賞与に関わらず、過不足税額を単独で精算する場合
- 給与年調
- [入力設定]ページで「〇年〇月〇日以降に退職した社員を含めて入力する」にチェックを付け、退職年月日を入力します。
- [OK]ボタンをクリックし、該当の退職社員を表示します。
- 死亡日までに支払った保険料や、配偶者(特別)控除、所得金額調整控除を受ける場合は、提出区分や金額等を入力します。
調整額がある場合は、[F9:給料調整]を押して入力します。 - [F12:登録]を押します。
6. 源泉徴収票を確認・印刷する
[年末調整 - 源泉徴収票 - 源泉徴収票]メニューで、以下の手順で確認・印刷します。
参考 | 退職社員用の源泉徴収票は、[管理資料 - 源泉徴収票[退職社員用]]メニューからも印刷できます。 |
- [源泉徴収票 ‐ 条件設定]画面の[基本設定]ページの入力対象で、「退職社員」にチェックを付けます。
- [OK]ボタンをクリックし、該当の退職社員を表示して内容を確認します。
また、画面を一番下までスクロールして、死亡退職欄に「〇」が表示されていることを確認します。 - [F2:印刷]を押します。
- [源泉徴収票 ‐ 印刷条件設定]画面の[基本設定]ページで、以下を設定します。
- 印刷対象の「退職社員」にチェックを付けます。
- 退職社員が複数いる場合は、範囲指定します。
- [印刷]ボタンをクリックします。