法的要件「スキャナ保存」を満たす当製品の機能（相手方から紙で受領した請求書・納品書） – 奉行シリーズヘルプセンター

概要

『蔵奉行』＋『証憑保管 for 奉行シリーズ』をお使いの場合は、電子帳簿保存法の「スキャナ保存の要件」を満たしているため、相手方から受領した請求書・納品書などを「紙」で保管する代わりに、スキャンした証憑ファイルを仕入伝票・支払伝票に添付して保存できます。

注意	事前に「証憑保管を利用する」設定をする必要があります。

参考	「紙」の証憑を破棄できます。令和 6年 1月 1日以後の任意のタイミング（事業年度の途中でも可）から、切り替えることができます。法律・省令・通達の詳細は、国税庁または税務署にお問い合わせください。国税庁のホームページで、詳細を確認できます。

参考	他の法的要件は、「改正電子帳簿保存法『蔵奉行』の対応」をご参照ください。

証憑のスキャナ保存の要件

『蔵奉行』＋『証憑保管 for 奉行シリーズ』は、以下の法的要件に対応しています。

要件
① 入力期間の制限
② スキャナの基準
③ 改ざん防止措置
（1）タイムスタンプの付与
（2）バージョン管理（訂正・削除履歴の確保）
④ 電子証憑と帳簿の相互関連性の保持の確保（見積書など伝票の起票に直接関係しない一般書類は、左記要件は不要）
⑤ 関連書類等の備付け
⑥ 見読可能性の確保
⑦ 検索機能の確保
（1）取引年月日・取引先・取引金額を検索条件として設定できること
（2）日付または金額の範囲指定によって検索できること
（3）二つ以上の任意の記録項目を組み合わせた条件によって検索できること
⑧ 証憑データのダウンロード

要件を満たす当製品の機能

各要件の詳細と、その要件を満たす当製品の機能をご紹介します。

① 入力期間の制限

要件	当製品の機能
書類の受領後速やかに、または通常の業務処理期間を経過した後速やかに入力すること	伝票日付とは別に、入力日時（処理日時）も自動的に記録しています。［仕入管理 - 仕入処理 - 仕入伝票］メニューや［仕入管理 - 支払処理 - 支払伝票］メニューで「処理日時」を指定して伝票を検索でき、画面表示や印刷ができます。

② スキャナの基準

要件

当製品の機能

証憑のスキャニングでは以下の基準を満たすこと

解像度200dpi以上
カラー画像による読み取り（赤・緑・青256階調約1677万色以上）

仕入伝票や支払伝票に証憑を関連付ける際に、上記基準を満たしているかをチェックします。
基準を満たしていない場合はメッセージを表示しますが、そのまま添付できます。
基準を満たしているかは、［随時処理 - 証憑検査］メニューで確認できます。
基準を満たしていない場合は、伝票にジャンプして証憑を添付し直せます。

注意	スキャナ機器でPDF化する際は、200dpi（以上）でスキャニングします。暗号化やパスワードで保護されているPDFファイルは、読取情報の表示ができません。

参考	Word等のワープロソフトに画像を貼り付けてのPDF化は、スキャニングに当てはまりません。スマートフォンで撮影する場合は、388万画素以上で撮影します。証憑（領収書など）ごとに1つのPDFファイルにします。

③ 改ざん防止措置

次のどちらかの改ざん防止措置が必要です。

（1）タイムスタンプの付与

要件

当製品の機能

総務大臣が認定する時刻認証業務に係るタイムスタンプを付与すること
書類の受領後、最長約2ヵ月と概ね7営業日以内にタイムスタンプを付与すること

取引に添付した証憑に、自動でタイムスタンプを付与します。

参考	タイムスタンプは、総務大臣に認定されたセイコータイムスタンプサービス（セイコーソリューションズ株式会社）を採用しています。

（2）バージョン管理

要件

当製品の機能

データの訂正・削除をした場合にその記録が残るシステムを利用し、入力期間内に入力したことを確認ができること

参考	入力期間内とは、以下のどちらかです。証憑受領後、速やかに（7営業日以内）仕訳を起票する証憑受領後、仕訳起票業務に係る通常の期間（最長2ヵ月）を経過したあと、速やかに（7営業日以内）仕訳を起票する ※証憑の受領から入力までの各事務処理規程を定めている場合

証憑の履歴の確認
［随時処理 - 証憑検査］メニューで、訂正・削除した伝票に添付されていた証憑の履歴を確認します。
証憑の付替えや削除伝票に関連付けされていた証憑ファイルも『証憑保管 for 奉行シリーズ』で管理されます。
入力期間内の確認
［仕入管理 - 仕入処理 - 仕入伝票］メニューや［仕入管理 - 支払処理 - 支払伝票］メニューで伝票の入力日付（処理日付）を確認します。
また、「伝票日付」とは別に、伝票の「処理日付」を指定して伝票を検索でき、画面表示や印刷ができます。

④ 電子証憑と帳簿の相互関連性の保持の確保

要件

当製品の機能

電子証憑と帳簿との間に、相互に関連性を確認できること

電子証憑を仕入伝票・支払伝票に関連付けることで、帳簿書類間の関係性を確保するための属性である証憑リンク情報（※）を保持し、証憑ファイル名（証憑リンク情報）をクリックして電子証憑を呼び出すことで、電子証憑と帳簿の相互関連性を明らかにしています。
※クラウド上の保管場所

なお、証憑は以下のメニューで呼び出せます。

［仕入管理 - 仕入処理 - 仕入伝票］メニュー
［仕入管理 - 支払処理 - 支払伝票］メニュー
［随時処理 - 証憑検査］メニュー

参考	見積書など伝票の起票に直接関係しない一般書類は、伝票との関連性の保持は不要なため関連付ける必要はありません。

⑤ 関連書類等の備付け

要件	当製品の機能
システム関連書類等は、書面以外の方法で備え付けている場合は、その内容を画面および書面に速やかに出力できることまた、システム関連書類等では、電磁的記録の保存等に関する事務手続きを明らかにすること	画面で内容を確認できるヘルプを用意しています。

参考	事務手続きを明らかにすること内部規定書類「電子計算機処理に関する事務手続の概要を明らかにした書類」の作成例は、こちらをご参照ください。

⑥ 見読可能性の確保

要件	当製品の機能
ディスプレイ、プリンターとそれぞれの操作説明書を備え付けることまた、証憑データを画面や書面に整然明瞭で速やかに出力できること	［随時処理 - 証憑検査］メニューで、依頼内容に応じて確認できます。

参考	「証憑の電子化（スキャン）」については、お使いのシステムの操作説明（ヘルプ等）をご確認ください。以下のスペックを満たしたディスプレイやプリンターをご利用ください。ディスプレイサイズ：14 inch（35cm）以上カラー：RGB256階調相当以上プリンター解像度：200dpi 以上カラー：RGB256階調相当以上

⑦ 検索機能の確保

（1）検索機能における記録項目

要件

当製品の機能

取引年月日、取引先、取引金額を条件に検索できること

以下の項目で検索できます。

仕入伝票：仕入日付・仕入先名・仕入金額
支払伝票：支払日付・支払先名・支払金額

（2）範囲を指定しての検索

要件

当製品の機能

日付または金額を範囲指定して検索できること

以下の項目で範囲を指定して検索ができます。

仕入伝票：仕入日付・仕入金額
支払伝票：支払日付・支払金額

（3）二以上の記録項目の組み合わせ

要件

当製品の機能

ニ以上の任意の記録項目を組み合わせた条件で検索できること

2つ以上の項目を組み合わせて検索ができます。

仕入伝票の検索

［仕入管理 - 仕入処理 - 仕入明細表］メニューの［条件設定］画面で、仕入日付や仕入先、仕入金額などの条件で検索します。
集計結果画面から仕入伝票にジャンプし、画面に表示される「証憑ファイル名」をクリックします。
［仕入管理 - 仕入処理 - 仕入伝票］メニューの［検索条件設定]画面で、仕入日付や仕入先名などの条件で検索します。
画面に表示される「証憑ファイル名」をクリックします。

支払伝票の検索

［仕入管理 - 支払処理 - 支払明細表］メニューの［条件設定］画面で、支払日付や支払先、支払金額などの条件で検索します。
集計結果画面から支払伝票にジャンプし、画面に表示される「証憑ファイル名」をクリックします。
［仕入管理 - 支払処理 - 支払伝票］メニューの［検索条件設定］画面で、支払日付や支払先などの条件で検索します。
画面に表示される「証憑ファイル名」をクリックします。

参考	詳細は、製品の操作説明「登録済みの伝票に、正しく証憑が関連付けられているかを確認する」をご参照ください。

⑧ 証憑データのダウンロード

要件	当製品の機能
税務職員による質問検査権に基づく証憑データのダウンロードに応じること	［随時処理 - 証憑検査］メニュー画面から、電子証憑を一括でダウンロードできます。